どうも、幸寛です。

今回は長文で真面目な話を記載します。
 自分の気持ちをアーカイブするために。

2020年4月から新しい部署となり、これまでの仕事よりも、
 もっと創造的で深い知識も現場力も試される仕事になりました。
   大変な仕事であり、文字通り「大きく自分を変えられる」仕事です。精一杯やります。

さて、今年で入社8年目になりますが、
 毎年成長できている自分がいて、
  技術者として生きていきたい自分がいる。

今の会社に内定をいただいた時(当時2012年)には、
 入社したら、ガス会社でいつか発電所を作りたいと思っていた。

わざわざガス会社で発電所を建設したいと思った理由は、
 「エネルギー枯渇問題への対応」
 「技術者として電気に携わる」
 「送電損失が少ないこと」
この3つだ。

[エネルギー枯渇問題]

当時、機械科の学生ながらに考えていたことは、
「エネルギー枯渇問題を解決するためには、原子力発電所よりも高速増殖炉よりも技術力の高い核融合炉が完成しないと、中々、抜本的な改善につながらないのではないかと。」
※当時の学生レベルの認識

2011.3.11 以降に就活をしていた私は、今原子力が止まって1年も経っていない状態であり、
将来、核融合炉が世の中に生まれてくる時には、自分自身がおじいちゃんになってるかもしれないなぁと感じていた。

今この時代に生きて、エネルギーの技術的な仕事ができるならば、
「将来、エネルギーが完全に枯渇してしまい、核融合炉の技術が必要になる時代」をもっと未来に押しやる仕事がしたいと本気で思っていた。
そして、今現在も変わらずに思っている。

[技術者として電気に関わる]

技術者として電気の分野に関わりたい理由は、電気を使っていない人がいないため、
少しでも技術的な発展があれば、波及効果が大きいからだ。

インフラ会社にいながら、常に大きな変革を生み出して、地域に貢献できたら面白いだろうなぁと考えていた。

[送電損失が少ないこと]

今残された資源をより効果的に使うためには、北海道のような送電線の距離が長い地域は、
一極集中型の発電所よりも、ガスで発電する分散型電源ならば、ガスの圧力損失しかない。
エネルギーロスが少ないのは、お客様の近くまで1次エネルギーとして供給し、
その場所で発電し、熱も含めて利用することで総合効率を高めて、資源を無駄なく利用できる。

2012年の学生での認識であるが、この3つがやりたくて今の会社に入社した。

入社してすぐにガスの資格を取る。
 その次に電気の資格を取る。
  その次にエネルギー管理の資格を取る。

発電所建設プロジェクト

縁があって、会社で初めての発電所建設のプロジェクトに携わった。
2018年に1つ目、2019年に2つ目の発電所稼働できた。
自分が入社前に思い描いていた「ガス会社で発電所を作る」夢が叶う。

1つ目の発電所は、胆振東部地震発生の3日後に稼働。
私自身、2つ目の発電所建設プロジェクトに移行していたため、最前線の現場対応ができなかったが、
設計者として、北海道に電気が必要なタイミングで供給できたことに、感動を覚えた。

発電所プロジェクトは、こだわりまくった。
北海道に新たに作る発電所だ。
北海道に住む人のために、良いものでなければならない。

電気を作るだけじゃなく、熱も効果的に利用して、環境性に優れて、エネルギーが無駄なく利用する。

言葉にすると単純なのだが、実際に作ると細かな調整が必要であり、多くの人の協力があり、なんとか納得の行くものができた。

電力自由化を迎えるために必要な大型の発電所建設はこうして完成する。

夢が叶ったその次

挑戦して初めて踏み出すと、見えてなかった部分がたくさん見えた。
学生の時に考えていたことは、まだまだ学生レベルであった。
正しい知見と比べたら、誤った認識も多少あっただろう。
そして、時代も変わってくる。

今後、SDGsで持続可能な社会形成であったり、Society5.0で経済発展目標が定められたりと、
相反する二つのことを同時に満たすことが求められる社会になる。

ただ確実に言えるのは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの利用が必須の時代に突入する。

「安定しない電気をどうやって制御し安定させるか。」
しかも、北海道の広い範囲でどうやって連携し制御を繋げ合わせるのか。

本州では本州の電気的な課題があるが、北海道には北海道の課題がある。
私も正確に詳しくわかっている訳ではないので言及しないが、
少なくとも北海道は、北海道単体で電気の質を守りながら、
再生可能エネルギーと付き合っていかなければならない。本州との送電線の繋がりは、薄いのだ。

課題解決のためには「ネットワーク」「クラウド」「IoT」が必要だと考えている。
いよいよ「エネルギー枯渇問題への解決」に長期的に挑戦する時がきた。
 (と個人的に考えている。私の夢なので。)

クラウド、IoTの勉強

直感的に行動するタイプの私は、同僚と一緒に
会社内で、クラウドとIoTを勉強するサークルを立ち上げて、
 年休を使って、会議室で勉強会を開催したり、
  IoTでプログラミングの練習をやったりしていた。

この時点では、趣味みたいなもんだ。
 立ち上げて半年で、会社から予算をもらい、
  更に半年で、実際の業務に昇華していただいた。

プログラミング言語 Python と AWSの勉強開始。
 ITパスポートの資格を取得。
  基本情報技術者の資格を取得。

ここで感じる。

ガス・電気の分野よりも、情報技術に関連する資格や付随する参考書、
Webサイトのコンテンツが遥かに分かりやすい。
更に、良質な情報が切り口を変えて存在している。

ガス、電気の分野は、成熟された技術であり、更新速度は非常に緩やかである。
一方、情報技術(クラウド利用、プログラミング言語、セキュリティ関連)は、高速に変化を遂げており、
最先端は1年前の知識はすでに遅れている部分も生じている(だろう)。

これは衝撃である。

私は、ハードの時代から、ソフトウェアの時代になっていたことに全く気付いていなかったのだ。
5年前くらい前の話(もっと前かも)だと思うが、海外ではハード作成会社に所属していた人は、
再度大学に入り直して、情報系の知識を手にして、再就職する流れがあった。
その方が遥かに年収が高くなる。
大学に入って卒業するまでの費用など数年で簡単にペイできるほど給与が高いためだ。

生産性の高いものを生み出す技術を手にする優秀な人たちが情報をまとめて、
書籍になり、動画教育コンテンツを作成し、ブログにまとめる。

ガス事業や電力事業にはない流れだと思う。

 流れが緩やかだからこそ、守れるものもある。

 流れが緩やかだからこそ、Uberが壊したものもある。

そういう時代にすでになっている。

手取り足取り教えてもらう時間が取れないほど、
 すでに社会は急速に大きく発展し、変化し続けている。

環境を変えるためには、教わるのではなく学び続けなければ、変化に追いつかない。

成熟した技術

北海道に貢献ができるような環境負荷の低く、低コストな天然ガス火力発電所を建設したが、
 利用いただいているお客様からすると同じ電気なのかもしれない。

脱炭素社会においては、天然ガス火力発電すら否定的になるかもしれない。むしろ、石炭が注目されているだけで、次は天然ガス火力だろう。

ただ、電気的にクローズしている北海道では、
再生可能エネルギーを増やし、安定化される技術発展を辿るためには、
機動性のいいガスエンジン火力発電所がなければ、SDGsのゴールに到達しないように感じる。

※ただし、莫大な費用をかけて蓄電池をおいたら、ガスエンジン火力発電所は不要かもしれない。
 その場合には、お客様に請求する電気料金にコストメリットは出ないだろう。

北ガスを選んでくださっているみなさま。
 発電所の設計者として、非常に良い発電所を建設したと思っています。
  利用者側としては、あまり意識されないかもしれません。

成熟された技術は既に利用するお客様にとって、
当たり前になっているからこそ、成熟されているのでしょう。

お客様から見て、良いものと悪いものを比較しにくいエネルギー単体の価値。
悪い状態であれば、インフラとしてお客様の経済活動が存続できないため、規程以上の品質があることは必須。悪ければ、インフラと呼べないのだろう。

エネルギー自体に環境価値が高くとも伝わらない。(日常的に意識することがない)
黒子のような存在なのかもしれません。

クラウド、IoT分野は、良し悪しがたくさんあり、それもまた面白い。

クラウドの価値は、いずれ成熟した場合に良し悪しがなくなるかもしれないですね。
その時には、UIで判断したり、サポート内容で変わるのかな。

逆説的には、成熟してたら、Uiやサポートの内容にこだわっていけばいいってことか。ほほう。

人間にとって何が便利で、価値があるのかは、
 ビジネスとして一生考え、生み出し続けるのだろう。

締め

長々と記載しました。
 北海道、エネルギー、環境価値を本気で考えているんですが、
  こだわりって伝わりづらい分野だなぁと。

今いる会社で果たしたい一番大きな夢は、
 ”小学生のなりたい職業ランキングトップ10に入れること”

Youtuberを抑えて、そんなことができるような魅力的な会社に
 できたら、もっとも面白くなるのになぁ。
  そこまでいけたら、情熱大陸に出れるかな?甘いだろう。

馬鹿げた夢だけど、本気なんです。
そんな社員もいるんだと、少しでも思っていただけたら幸いです。

※この文章は個人の見解であり所属する組織の公式見解ではありません

2020-04-25 01:22:48 Saturday

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